薄毛の原因が遺伝ならもう諦めるべきか

遺伝 男性の薄毛は、殆どのケースでAGAが原因だと言われています。AGAは生え際が後退するタイプや頭頂部が薄くなるタイプ、この両方が同時進行するタイプなど様々です。
近年の研究によって、遺伝によって体質が受け継がれることが、AGAの原因の1つだということが明らかになりました。しかし遺伝だからと諦めてしまう必要はありません。
毛髪を作り出す毛穴奥の毛乳頭などの組織が機能を失っていない限り、発毛の可能性はあるのです。
現在AGAに使われている薬は大きく分けて2種類あります。発毛のための薬と、抜け毛を防ぐための薬です。日本では現在、発毛に効果があると認められた薬は1つしかありません。
これは毛穴奥の毛細血管を拡張することで毛乳頭などの組織に栄養を充分行き届かせる効果があります。
抜け毛を防ぐ薬は、抜け毛の原因となる悪玉物質の働きを阻害するものです。AGAクリニックなどに行くと、これらの薬を使って処置が行われ、半数から60%程度の確率で発毛が起こります。
中には薬が効きにくい人もいます。自己流で処置をすると、買った育毛剤に効果がなくてお金が無駄になったり、間違ったケアで薄毛が悪化することもあります。まずは専門家に正しい対処法を聞くことが近道です。
効果があった場合でも、薬を使用するのを止めると、元の状態に戻ってしまうと考えられています。薬でAGAの進行を食い止めているだけであって、根本的な問題を解決しているわけではないからです。
副作用が気になって薬を続けたくないという場合には、徐々に減らしていって、効果は弱めでも副作用の少ない薬に変えていくと言う手もあります。薬代が高いため続けるのが難しいと言う場合では、ジェネリックもあるので利用すると良いでしょう。
まずは自分の薄毛の状態を診察してもらって、どんな対処法をとるべきかを専門家に相談することが大切です。
薄毛は精神状態にも悪影響を及ぼすことがあり、自信が持てなくなったり消極的になったりすることもあります。もし改善の可能性があるのならチャレンジしないのはもったいない事です。
何もしないで諦めてしまわないで、まずは薄毛の専門家に現状を見てもらうことから始めましょう。

薄毛の遺伝は父親から?母親から?

AGAが発症するメカニズムは男性ホルモンと深く関わっています。血液中にある男性ホルモンの1つテストステロンが、毛穴深部にある還元酵素5aリダクターゼと結びつくとDHT(ジヒドロテストステロン)という物質に代謝されます。
DHTが男性ホルモン受容体に作用すると、強い発毛抑制作用のあるTGF-β1という物質を作り出します。この物質が健康な毛髪の成長を阻害し、毛髪の成長期を短縮することがAGAの原因なのです。
5aリダクターゼの活性度の高さと、男性ホルモン受容体の感受性の高さは遺伝によって受け継がれます。5aリダクターゼの活性度は、両親のどちらか活性度の強い体質が受け継がれます。
X染色体にある男性ホルモン受容体遺伝子が変異するとAGA体質が生まれます。「変異のあるX染色体」は、母親のX染色体によって受け付け継がれます。
母親は、その両親つまり祖父母のX染色体を1つずつ受け継ぎますが、祖父母のどちらかが「変異のあるX染色体」を持っていると、娘である母親はその要因を受け継ぎ、潜在的にAGA体質になるのです。
特に父親が「変異のあるX染色体」を持っている場合には確実に娘に受け継がれます。ただし女性では女性ホルモンの影響でAGAが発症することはあまりありません。
その息子は、この母親と父親からX染色体とY染色体を1つずつ受け継ぎますが、この時母親から受け継いだX染色体が「変異のあるX染色体」であると、息子はAGAを発症しやすくなります。
もしも変異の無いX染色体を受け継いだ場合にはAGA体質にはなりません。このため兄弟でも体質が違うことがあります。兄弟がAGAを発症したからといって、自分も発症するとは限らないのはこのためです。